会員リレーコラム
会員リレーコラム
ここでは支部所属の正会員によるリレーコラムを掲載していきます。お気軽にお読みください。
2024/09 後藤 富士江 GOTOH Fujie
北海道の苫小牧という所にホテルニドムがある。クラシックゴルフコースである。
ここにはレナードバースタイン教会があった。現在はバースタインメモリアルルームとなっています。バースタインが宿泊していたホテルです。
レナードバースタイン、世界的マエストロである。
そのバースタインが、PMF(パシフィックミュージックフェスティバル札幌)
1990年にロンドン交響楽団とともに札幌で創設した国際教育音楽祭です。
私も何度か足を運びましたが、一番おすすめは芝生の上に転がりながら聴くピクニックコンサートです。
南区にある札幌芸術の森野外ステージでした。
若手音楽家の演奏に感動したものです。
この時期は、札幌が音楽で溢れかえります。
マエストロありがとう。
2024/05 落合 美子 OCHIAI Yoshiko
「一期一会」
K市にある福祉法人施設でお昼休みに集団音楽療法のセッションするようになり20年以上経過しました。
音楽療法は優劣を競うようなことはありません。
歌唱活動・楽器活動・身体活動をバランスよくなるようにプランを立てています。
参加者たちは集団ではありますが、なるべく一人一人と向き合えるように工夫しています。
例えば、
歌唱活動は「季節の歌は集団で楽しみつつ、一人一人が皆の前で堂々と歌う」。
楽器活動は馴染みのあるリズムを「タンブリン・カスタネット・なるこ等」で、一人一人に短い時間でも担当してもらいアンサンブルを楽しむ。
身体活動は良く知られている曲・親しみのある曲・流行の曲等に、身体全部ではなくても身体が音楽に乗って動かせるようにして楽しむ。
等です。
一期一会(いちごいちえ)とは、茶道に由来する日本のことわざ・四字熟語。茶会に望む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味します。茶会に限らず、広く「あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう」という含意で用いられ、さらに「これからも何度でもあうことはあるだろうが、もしかしたら二度とは会えないかもしれないという覚悟で人には接しなさい」と言う意味です。
参加者たちとはこの「一期一会」ですから、毎回楽しめる「音」と「音楽」を楽しめる一時を提供し続けたいと願っております。
出典:フリー百科事典「ウィキぺデイア(Wikipedia)」
2024/02 横尾 美恵子 YOKOO Mieko
令和5年度、印象に残ったこと。ベスト11。
バレエ、アラジンのステージ。言葉も歌もないのに、踊りと振りだけで、ドラマが伝わる凄さ!私が普段ピラティスを習っている若くて可愛い先生が、実は振り付け、指導だったんです!
そして、60歳以上の、パフォーミングアーツ集団も指導してるなんて!コロナ後の、大舞台ウエストサイドストーリー!カーテンコールは、携帯で撮影OKだなんて!
最近は、みんなこうなんですね。月2回、一般の方に混ざって学ぶ、NHKカルチャーの生徒になりました。ストレッチ、発声、呼吸法、譜読みなど、一から勉強するのは新鮮で、とっても楽しい!
「たおやかな詩」
牛尾さんの詩も、松下さんの曲も素晴らしい。高崎市民音楽祭恒例のボディーパーカッション。今年のエンディングは、横に並んだままでなく、子どもたちが積極的に集まって、「ヤーっ!」。いいでしょ。
合唱団、ソリスト、吹奏楽部、みんなで力を合わせて、音楽でエールを送る!美しさに胸が熱くなり、楽しさに大笑いし、感涙でした。玉村町本当に凄いです。
指揮者の大友直人さんは、T-Shotシリーズと題して、将来性豊かな実力ある若手演奏家を高崎芸術劇場に招くと同時に、CD及びDVD化しています。
北村明日人さんをはじめ、若く魅力的な新人との出会いに感動し、応援していきたいと思います。知り合いの音楽家のご夫婦が中心となってのファミリーコンサート。
子ども目線のわくわくドキドキを、一流の音楽でプレゼントするという姿勢が大好きです。
娘と孫を連れて、三世代で思いっきり、楽しく体験しました。豪華な指揮者、歌手陣。迫力ある歌に、演奏にお芝居。1曲終わる毎に、会場が拍手の海で、お客さんの頭が見えないというコンサートは、私は、初めてでした!度肝を抜かれました!
今年もコラボ定着していますが、今回は練習の時から楽しすぎるコラボでした。みんな仲良しになり、音楽の輪が広がります。
高崎市出身の素晴らしい音楽家のコンサートがありました。
「秘めたる静かな想い」が歌われる日本の文化の独自の『美』
それを描く日本歌曲の3分間のドラマを、たっぷり堪能しました。
歌も素晴らしいですが、また、その美しい伴奏に感動しました。ドイツ音楽の演奏は、他に追随を許さない伊藤恵さん。
1回の演奏会で、ベートーヴェンのピアノソナタ、第30番、31番、32番を演奏なさるというのは、初めてだということでした。
演奏後、その喜びと感動を伊藤さんは、舞台から、私たちに語って下さいました。胸が熱くなりました。
長々と、読んでいただき、ありがとうございました。絞りきれず申し訳ありません。
令和6年度も楽しみです。
2024/01 斎藤 尚子 SAITOH Naoko
令和6年、年が明け、長い1ヶ月が過ぎようとしています。
1月1日 午後4時10分 宇都宮で買い物をしていたのですが、突如スマホのアラートが鳴り、お店にいた人々のスマホアラートも次々と鳴り響きました。
能登半島地震。
珠洲市に住む友の様子が心配で、すぐ連絡を取りたいとの思いはあれど、取り込んでいる状態に迷惑でしかない、仮に状態がわかっても何もできないのだから、と連絡することは控え、ただ祈ることしかできないでいました。
間接的に、ご家族は幸い無事であったが、家には住めない様子―とだけ!知ることができました。
地震の大きさを物語る、さまざまな映像。一層寒さが厳しくなる中、涙なしでは見られない映像の数々。たくさんの頑張っている方々。映像に映っていない人々も計り知れない。日にちが経ってから、自衛隊の方々が音楽の演奏を届け、一緒に音楽を共有しているテレビの映像を見ました。また、ラジオでも、最初のうちは必要な情報ばかりでしたが、子供向けの音楽を定期的に流している番組がありました。生きていくことに必要な水や、食料、居場所、暖をとること、電気、入浴―などなどたくさんの優先順位の後々でありますが、音楽の大切な力を痛感しました。一瞬でも恐怖や現実を忘れ、一息つけることができたらー次への活力のもとになるーそんな力をも持っている。
東日本大震災の時、福島から鹿沼市に避難していた方々に向けて、ベルの演奏を聴いていただいたことがあります。子供と大人の合同チームで、皆一生懸演奏させていただきました。
会場の皆さんも、リズムをとったり、口ずさんだり、日本の童謡曲に手で涙をぬぐっていた方もいらして、たくさんの拍手をいただき、私達も元気をいただきました。栃木テレビでその様子が放送され、映像を見ることに感動がよみがえり、音楽に携わっていたことの喜びを感じたことを思い出しました。
コロナが落ち着き、久しぶりの落ち着いたお正月に起きた地震。終わりが来ない救助作業、一日も早い復興を心から祈ります。
直接は何もできないですが、今回の歯がゆさに、人間として、少しでも音楽を愛する人々をさらに増やして行けたらと思います。そして、災難時などにも率先して音楽を表現できる人が増え小さな輪が広がっていき、多くの方と音楽を、時間を共有することができるように、音楽の輪を育てていくことが出来たらと願います。
2023/12 後藤 富士江 GOTOH Fujie
そうちゃん。わたしの可愛いボーイフレンド(私だけがそう思っているかも)今は中学3年生。
2歳の時からの知り合い。
いつもママの後ろをぴったりとくっついてナイーブな男の子だった。
おじいちゃんやおばあちゃんが作ってくれたお野菜を抱えながら持ってきてくれた。時にはドアの隅に隠れながらはずかしそうに。
そのそうちゃん、6年生の時に、私のところにピアノをならいにくることになった。
私はもう嬉しくて仕方がない。
優しく、優しく教えたつもり。
だが!それがよくなかったのか、丁度、反抗期真っ最中。
でも、なんとか続いてこれはいけるぞ!と思ったのだが。
中学に入り退会。
理由は部活。おそらくお兄ちゃんたちもサッカー部だったので、そうちゃんも同じだろうと思っていたのだ。
それがなんと!吹奏楽部。
一瞬、疑った。見学にいったら楽しそうだったの理由。
まさか、音楽系?
初めは打楽器担当。ママに見せてもらったDVD。真面目に演奏している。コンクールだったと思う。
まもなくして、どこからともなくクラリネットの音がする。隣だ。まさか! そうちゃんはクラリネット担当?
音がずれてるぞ! 上手くなった!
元ピアノの先生はそうちゃんに気合いをいれた。
段々に上手くなって、そのうちクラリネットも貯めたおこずかいでかなーり高い楽器を購入。個人レッスンにもついた。栃木でも有名な先生らしい。
コンクールもかなり上位までいっている。
この前、町民ホールでコンサートがあり、演奏を生でみた。真面目な顔をして吹いている。とても、丁寧な演奏だと感じた。こちらをみるたび手を振り応援したが、笑って横をむく。今は部長になり、来年は高校生。そのまま、吹奏楽を続けたいらしい。
まあ、少しかもしれないが、自分が音楽の楽しみを教えられたかなあとかんじる(私が思うだけ)これから色々な事があるかもしれないが必ず音楽が助けてくれるよ。
そうちゃん頑張れ!
2023/11 増山 玲子 MASHIYAMA Reiko
<今年度の活動>
5月 グランテラス筑西コンサート(ヴィオリラ&鍵盤ハーモニカ)開催
選曲に悩みながら15曲演奏しました。
8月 自治会夏祭りに参加。
音楽コーナーでは、ヴィオリラの他、お囃子、篠笛、オカリナ、ゴスペルの演奏を沢山の人に聴いて頂き、3年ぶりの夏祭り開催は大賑わいでした。
12月予定 ギャラクシーコンサート(地域市民神奈川プラザホール)に参加予定。
生涯学習音楽普及支援活動であるこのコンサートは、地域密着型であり、老若男女、国籍、世代など問わず、音楽の前ではみんなが仲間というコンセプトのもと、参加希望者を募り開催されます。生バンドと共に、歌唱、三味線、尺八、ヴィオリラ、ヴァイオリン、オカリナ、など色んな楽器演奏をステージで披露するとてもユニークな楽しみのあるコンサートです。
今年はコロナ規制も解除され、少しずつ音楽活動も再開できるようになりました。来年はまた新たに計画を立てながら、実のある音楽活動を続けていきたいと思います。
<鎌倉の旅>
先日、久しぶりに鎌倉に行ってきました。JR小山駅から乗り換えなしの直通で行けるので本当に便利です。紅葉は例年より遅れていましたが、十分に満喫、リフレッシュしました。
銭洗弁天(銭洗弁財天宇賀福神社)→佐助神社→長谷寺→鎌倉大仏→鶴岡八幡宮
以上です。
2023/11 高橋 美智 TAKAHASHI Misato
マリンバンビーノ演奏
マスク着用率はまだ高めですが、日常が戻ってきています。
2023年9月24日(日)
栃木県県立博物館 講堂にて
NPO法人大谷石研究会最終講演後にマリンバンビーノ演奏を行いました。
新メンバーを含む5歳〜大人までの26名のメンバーで約半年ぶりの演奏でしたが、この日は現地リハが出来た為、事前合わせなどは行わず本番となりました。
数年前までは、事前合わせが絶対と考え躍起になっていましたが、コロナをきっかけに入念な打合せ、少人数の合わせのみで演奏することが余儀なくされました。
習って10年以上の方達が過半数となり、技術や本番のスキルも上がったことで、レパートリー内の曲は事前合わせなしでも、演奏が可能になりました。
コロナはマイナスなことだけではなく、必死に時間やお金を使ってやっていたことが、なくても可能で、マリンバンビーノの力を信じる新しいきっかけを作ってくれたと感じています。
新しく入った年長クラスの子達も、とても楽しそうに踊ってくれたのが可愛く印象的でした🎶
【マリンバンビーノ演奏予定】
◯2023年12月9日(土) 14:20-15:00
宇都宮市オリオンスクエア クリスマスフェスタ
◯2024年1月8日(月・祝)11:00-12:00
宇都宮市オリオンスクエア オリスクストロベリーフェスタ
2023/09 前川 智世 MAEKAWA Tomoyo
新たなる挑戦〜Qbic
2023年春より新たなユニットを結成した。メンバーとは宇都宮短期大学音楽科で講師を務めている中で知り合った。全員ママであるという共通点もある。クラリネット・ヴァイオリン・箏という珍しい編成のユニットだ。ユニット名はQbic(キュービック)。女性3人でのユニットなので、QueenのQ。キュービックの意味は立体的な、立方体という意味があり、3人で立体的な音楽を創り上げていこうという意味合いを掛けている。
全員子育て真っ只中の私たちは、まずやりたいこととして皆んなで共通していたこと、それは「キッズコンサート」である。未就学児も楽しめ、私たちと同じ子育て中のママの癒しになるコンサートをやろう!となった。その企画をしている中、県庁マロニエコンサートの出演が決まった。これが私たちQbicにとって初の舞台となった。県庁でのコンサートのお客様は老若男女である。そのため、あらゆる世代の方々に楽しんでいただけるプログラムを考えた。6月開催だったので、夏に因んだ曲、少しでも涼しくなれる川や海をテーマとした曲を中心に選曲した。
いざコンサートに向け、初合わせ!気の合うメンバーで組んだのはとても良かったが、それぞれどちらかというと旋律楽器…。この3つの楽器で厚みを持たせ、音楽的に創り上げていく作業は簡単ではなかった。3人で試行錯誤しながら少しずつ形にしていった。その作業はとても楽しく充実したもので、この3つの楽器でやる可能性を大きく感じるものとなった。コンサートは手応えがあり、はじめの一歩としては成功したと自負している。
第二弾として私たちは2023年9月9日にQbic自主企画によるキッズコンサートに向けて動き出した。「0歳からのおんがくかい」と題し、赤ちゃんが泣いてもママも子供たちもみんな音楽を楽しめる企画を考えた。その最中、私自身の体に新たな命が宿っていることが判明した。悩んで悩んだ末に命を第一に考え、私の選択をメンバーも理解してくれ、コンサートは私以外のメンバーとゲストを迎え開催する運びとなった。当日、お客さんとして夫と息子がコンサートに足を運んだ。コンサート後、家に帰ってくるなり、息子が大興奮でコンサートの感想を聞かせてくれた。風船やらお花やら手作りのマラカスをたくさん抱えて‼︎夫からの感想でも、創意工夫がされており、子供たちの喜ぶ顔が溢れていたとのことでコンサートの盛況ぶりが感じられた。コンサートを成功させてくれたメンバーに心より感謝である。今回は参加出来なかった私も次回に向け、アイディアを今から膨らませ、その実現を楽しみにしている。
Qbicの今後の活動については、また皆様にご報告していきたいと思う。
2023/07 藤平 昌寿 FUJIHIRA Masatoshi
こんにちは! 今回は夏担当の藤平です。
今年に入り、かなり音楽活動もアフターコロナ・ポストコロナに近づいてきていますね。当支部では2か月に1回、リモートでの理事会を行っており、参加者の近況報告などもあるのですが、リアル活動の復活の話が毎回増えており、嬉しい限りです。
さて、私自身はといえば、代表を務めるマーチングバンドが昨年度20周年を迎えたりしておりますが、今年度に入ってから新たな動きも出てきています。
昨年実施のおんがく交流カフェ07でお話しした文化庁芸術家派遣事業では、新規の学校にも派遣されているのですが、そのいくつかは全校生30-40名という小規模校です。特色ある学校活動の一環として、全校で器楽合奏や鼓笛隊などの活動をされており、授業時間内での活動のため、本事業による派遣を利用して指導に入っております。
マーチングや吹奏楽、金管バンドなどで新たに指導に入る学校や団体もあるのですが、自身も十数年ぶりに吹奏楽のタクトを振る機会をいただいています。この記事掲載の数日後に初本番ですが、楽しく舞台に乗れればと思います。
11月に五十路に入るこの年、少しだけ新たなフェイズに入っていく感覚です。これからも音楽を通して、新たな出会いが生まれることを期待しつつ、また次回!
様々なご相談を受け付けております。お気軽にご連絡ください。
公式サイト「ふじぽん総研」
2023/07 村上 陽一 MURAKAMI Yoichi
現在、私は2つの自治体の部活動指導員として活動しています。
今回は、近年色々と問題点が頻出している学校部活動について、考えてみました。
一般論として、部活動は、生徒たちが学業だけでなく、さまざまな生活スキルを学ぶ重要な場となる、と言われています。特に経済産業省が提唱する「人生100年時代の社会人基礎力」の観点から見ると、部活動の重要性は一層際立ちます。
※「人生100年時代の社会人基礎力」とは、現代社会において必要とされる様々な能力のことであり、健康管理力、生涯学習力、チームワーク、ICTスキル、金融リテラシーなどが含まれます。
まず、部活動はチームワークを養うための重要な場となります。同じ目標に向かって仲間と共に努力する経験は、共同作業のスキルを身につけるだけでなく、他人の意見を尊重し、一緒に問題を解決するための能力を育てます。これは、企業でのプロジェクトチームや地域社会での活動など、社会に出てからも必要とされるスキルです。部活動を通じて得たチームワークは、様々な状況で困難に対処するための基盤となります。
次に、部活動は生涯学習力を育成する上で重要な役割を果たします。部員は自分たちのスキルや技術を向上させるために、常に新しい知識を求めます。そのため、自分自身で情報を探し、学ぶことの大切さを理解します。これは、新しい技術や知識が日々生まれる現代社会において、自身のスキルを更新し続けるためには必要不可欠なスキルであり、部活動を通じてこれを身につけることができます。
さらに、部活動はストレス管理や健康管理力を身につける場でもあります。部活動は時に厳しく、生徒たちは困難に直面します。しかし、その困難を乗り越える経験は、ストレスを適切に処理し、自己調整する能力を養います。また、部活動による適度な運動は、生徒たちの健康維持にも寄与します。この健康管理力は、長く健康的な生活を送るために重要なスキルです。
ICTスキルや金融リテラシーといった他の社会人基礎力も、部活動を通じて間接的に身につけることができます。例えば、高校生においては、部活動の運営や連絡にインターネットやスマートフォンを使うことで、ICTスキルが自然と身につきます。また、考え方によっては部活動での資金調達活動や予算管理を通じて、金融リテラシーを養うことも可能です。
総じて、部活動は「人生100年時代の社会人基礎力」を育む重要な場といえます。部活動で得た経験は、生徒たちが社会に出て自己成長を続け、自己実現するための基礎を築くのに役立ちます。これらのスキルは、生徒たちが長い人生を健康で充実したものにするための重要な武器となる、といえるでしょう。
しかしながら、部活動は学校教員の献身的な指導で成り立ってきました。近年、「学校における働き方改革」の一環として部活動の在り方が見直されています。また、中学校においては学校から地域へと運営を移行する流れも加速しています。そうなった場合、まず懸念されるのは指導者と活動場所の不足です。
この問題を解決するには、指導者・学校・行政が連携することが必要となります。そのコーディネート役として部活動指導員の活動をしておりますが、解決の糸口が見つかるような光を感じることもあります。しかし、まだまだ先行きは不透明です。この問題は地域によって解決策が異なることが多いので、地域の指導者が密に連携し情報共有することが必要かと思います。各所でご活躍されている先生方、僭越ながら情報交換をさせていただければ幸いです。
2023/07 和久 文子 WAKU Fumiko
宇都宮市立城山西小学校 NHK総合『生中継スペシャル!ニッポン「今」つないでみたら 春が来た2023』の出演記録
3月上旬、突然ビックニュースが宇都宮市立城山西小学校へ!! 城山西小学校の児童が校長先生方と旧篠原家住宅(国指定重要文化財・市指定有形文化財)において「ひな祭りコンサート」を上手に行いほっとしたのも束の間、NHK総合から、未確定ではあるが「孝子桜と子供たちの箏演奏」放送の打診が学校にあったとのこと。番組名はNHK総合『生中継スペシャル!ニッポン「今」つないでみたら 春が来た2023』。
3月中旬、NHKの方々と学校長はじめ我々数人でお会いし、そして後日正式決定!!それからが大変!!
<卒業式予行・卒業式>
数日後に控えている卒業式で、卒業生が箏で「校歌」を演奏する場面を取材のため、NHKの方が東京から来校とのこと。卒業式予行が終わり、卒業式当日を迎え、正式収録。緊張の上にさらに緊張、というのは準備・指導している私たちの方!?児童は真剣な面持ちで演奏は普段通りバッチリ、箏の音が体育館に響き、それは素晴らしい校歌の演奏であった。
3月17日、卒業式も無事に終了。本来ならここから3年ぶりに4月1日開催される「孝子桜まつり」への演奏練習に全力投球といきたいところではあるが、3月27日NHKのリハーサル、28日本番・生放送があと10日後に控えている。コロナ禍で「孝子桜まつり」の中止により、演奏出来なかった卒業生を何とか出演させてあげたいと、校長先生のご配慮で全員に出演希望調査を行った。結果、9割以上が参加希望!!なんとも嬉しい知らせであった。新中学1・2・3年・新高校1年生、合わせて51名。NHKになんとか出演枠を広げてもらい、全員参加OK。
そして、いよいよ練習開始。とはいえ、学校から文書で出した3月24日集合では間に合わない。せめて来られる人だけでも前倒しの集合を学校へ依頼。急遽3月20日開始になった。
<練習初日>
3月20日、体育館は差しづめ同窓会。賑わいの中でもやらねばならぬ。そこは生徒たちはしっかりけじめが付いていた。静まり返った体育館に校長先生、NHKの方のご挨拶後、さっそく演奏曲「さくら舞曲」の音出しをしてみた。小学校の時の練習以来である。それはなんと、久しぶりに弾いたとは思えないしっかりした音と演奏に感激であった。これなら何とか仕上がりの予測はついたが、実はもう1曲NHKからの依頼曲があった。歌手の坂本冬美さんが当日来校し、「夜桜お七」を歌われる。その曲に子供たち全員で演奏して欲しいとのお話であった。音源を聴き、間に合わなければ我々でという案もあったが、せっかくの機会なので、子供たちが演奏できるよう譜面を起こした。調絃上の問題が重要で「さくら」から箏柱替えも少なくあまり弾く絃を飛ばずに、少しでもスムーズな弾きやすさを追求。そして子供たちに「夜桜お七」のCDを聴いてもらい当日演奏することを伝えた。ほとんどの子供が曲を知らない。子供たちは不安と嬉しさと半々。我々の危機感を率直に伝え、WBCではないけれど一体感を強調。ワンチームで頑張ろう!!!
練習は24日と27日の午前のみ。27日午後は本番通りのリハーサル。28日は19:30本番のため、夜風で楽譜が飛びやすく、何よりこの箏の面数が多く、楽譜を置くスペースがないことを伝え、全員暗譜を周知した。
24日、全員集合。今日の一日を有効に、始めから少しずつ暗譜に挑戦させた。全員真剣に正座にも関わらず頑張り続け、「さくら舞曲」「夜桜お七」を練習。それはそれは有意義な一日であった。
<3月27日・前日リハーサル>
朝からNHKの方は校庭に大型機材搬入。大型クレーンでの組み立て作業。我々(和久文子・前川智世・スタッフ)も朝から51面の箏の調絃をとり、練習準備完了、子供達を迎えた。午前・午後と体育館での練習をし、明日の同時刻からの本番通りのリハーサルへ臨んだ。19:30孝子桜の前に緋毛氈を敷き、箏を51面ぎっしり並べ、緊張のリハーサル開始。全員暗譜!!慌ただしい一日が過ぎた。
<3月28日生放送当日>
孝子桜や校庭の桜は、見事に満開。朝からきれいに晴れ渡り、春爛漫!!午前・午後の練習終了、NHKお手配キッチンカーでの美味しい食事をいただき、いよいよ本番待ち。本番2時間前になり試し撮り、万が一のための収録とのこと。校庭に箏は整然と並び、さあ収録という時に、なんとあんなに晴れ渡っていた空が急変。雨がぽつりぽつりと落ちてきた。さあ、どうする本番!!急いで箏51面にシートを被せ、なんとか凌いだ。生放送まで1時間に迫る。ハラハラドキドキ、天に願うのみ。結局試し撮りは行えず、生放送本番のみ。
城山西小の信条。「願えば奇跡はおきる。」
<生放送30分前>
まさにまさに、黒い雲間から光が射し込んできた!!そして月が!!
信じられない光景に感激!!生放送に間に合った!!
そんな慌ただしい中、そして大勢の人が見守る中、いよいよ本番開始!!
<本番スタート>
「桜舞曲」の初めの出だしはバッチリ揃った。次々に心配な箇所をクリア。見事に弾ききった。そして、坂本冬美さん登場。すぐに明かりが暗くなる前に2本の転調。イントロからの入りが心配であったが、良く入ってくれた。そして、全曲見事クリア!!素晴らしい演奏と音・姿勢、バッチリ決めた。転調の柱倒しもなく、爪がはずれることもなく、ハプニングはなかった。我々は張り詰めていた肩の荷がやっとおりた。子供達全員を褒めてあげたい。本当にわずかな練習時間で、全員が頑張り抜き素晴らしい!!
演奏の後、全員で体育館に箏を運び、転調の印を消して箏柱を外しきれいにし、カバーに入れて終了。これもまた素晴らしいことであった。
<放送の反響>
皆のこの頑張りが全国へ流れた。放送後の反響が多く、テレビの波及効果を実感した。嬉しい電話が学校や市役所にも届き、後日学校にご寄付いただいた箏、移住希望者、学校入学希望者あり。豊かな自然環境、子供達の演奏姿勢から教育方針を考察してくださった方々。本当に有難いテレビ放映であった。
そしてもう一点。出演しなかった現・城山西小の子供達がより真剣に先輩の背中を追い、箏に向い合って練習に励んでいる。
城山西小廃校の危機を救った、行政・地域・学校・保護者・文化人の先生方が一丸となって取り組んだ成果が、18年を経て報われたと感慨深い。
それぞれ皆の想いが琴線に触れた。
『願えば奇跡はおきる。』
2023/05 落合 美子 OCHIAI Yoshiko
「コロナとマスク」
私は音楽療法士として障がい児者たちと「音」と「音楽」を核として過ごしています。
コロナ禍ではマスクが必須でしたが、徐々にマスク姿が失せつつあるこの頃です。
しかし私自身がコロナに対してとても恐怖を抱いているので、レッスン時はマスクを着用しています。生徒や保護者の皆さんには協力を要請しています。
けれどもマスク着用していると顔の半分は隠れてしまい表情が読み取りにくいのです。
それでも生徒たちは健気にもマスク着用を自然に受け入れている様子ですから、表出している「目」で表情を読み取ります。
以前は一堂に会してのコンサートを年に一度は開催をしていましたが、ここ3年は開催することができません。
障がい児者たちも観客の前での演奏は自信や満足感や達成感の獲得につながりますのでコンサートはとても重要なのです。
なので、「ソロコンサート(一人発表会)」をレッスン室で開催しています。
観客は生徒の保護者だけですが、注目されて、お辞儀をして、自分自身で曲の紹介をして、演奏して、再度お辞儀をして、演奏に対する評価を保護者からいただく、これらを経験の積み重ねで「快体験」が多くなります。
この「快体験」が多ければ多いほど人生そのものが豊かになると信じています。
音楽は誰でも愛でることが出来、その音楽によって幸福感に包まれることが出来ます。
生徒の「目」が喜びで輝いている様子を見ると「音」と「音楽」の偉大さに実感します。
今後も彼らの心に寄り添いながら「音」と「音楽」を楽しめる時間を過ごせるようプランを立てたい、そして誰でも安心してマスク着用せずに過ごせるという日がやって来ることを期待したいと思います。
2023/02 横尾 美恵子 YOKOO Mieko
お誕生月ということで、2月のリレーコラムを担当いたします、横尾美恵子です。
今年は、音楽祭もたくさん開催されましたね。特に、合唱団にとって、舞台で歌える喜びが戻ってきた年になったのではないでしょうか。
群馬県内の音楽フェスティバルは、小さな子どもからお年寄りまで、音楽で人とふれあう機会が増え、活気に満ちた年でした。
そして、私のまわりでとっても楽しくて印象に残ったのは、“コラボ”でした。
音楽家同士のコラボ、そして、他の分野のアーティストとのコラボは、音楽する喜び、楽しさを広げてくれました。
〈音楽家同士のコラボ〉
2/4(土)、2/5(日) 第20回玉村町音楽フェスティバルが3年ぶりに開催されました。
2/4(土)合唱の部では、7団体の演奏のほかに、3つのコラボ合唱の発表がありました。
★ウクレレ×子ども合唱団
★オカリナ×混声合唱団
★女性コーラス×女子大生合唱部
皆さん、本当に楽しそうで、どのステージも生き生きしていました。
〈他の分野のアーティスト同士のコラボ〉
2/2(木)〜2/7(火)高崎シティーギャラリーで、高崎市民文化フェスティバルが開催されました。
★華道の展示×合唱
★華道の展示×民族楽器
★華道の展示×和楽器
★華道の展示×ハーモニカ
コンサートイベントの合間には、生花パフォーマンスもありました。
花たちに囲まれた中でのコンサートは、格別でした。
令和5年度は、もっともっと、楽しいコラボが生まれる年になるのではないかと、今からワクワクしています。
2023/01 斎藤 尚子 SAITOH Naoko
新しい年が明けました。どんな年になるのでしょう。
出会い
「ラジオは、手を動かしながら聞けるので、いいよね。」 同居の義母が長年聞いていたラジオ。 私は好きではありませんでした。
えっ、今なんて言ったかな?とすぐ理解できない時があり、じっとして作業している時しか聞けないし、動けないのが落ち着かない。
好きな音楽がかかり、聴いていると、交通情報やニュースが入り、最後まで聞けない。
「らじるラボ」ー聞き逃し配信があることを知り、目からうろこ状態でした。
予定に合わせて、落ち着いて、安心して聞けるし、聞きのがしたところを繰り返し聞ける。飛ばすことも、戻ることも自由。なんと使いやすいものかー
今、黒川伊保子氏の時間にはまっています。人工知能研究者で、脳科学の分野で、人間の脳を解析しています。
『物忘れは脳の想定内の進化なので、どうか安心してほしい!』
ほっと^^できた言葉でした。
『本質を瞬時に見抜く脳になるため、究極の直感力に到達するために、脳は「今生きるのに、直接必要ない」とおぼしき回路の優先順位を下げていく。
頭に、有名な女優の顔が浮かんで名前が出てこない!ー全然問題ない。
名が浮かんでこなかったからと言って、生きることに支障はないと脳が踏んだだけ。
2日前の食事のメニューのような忘れがちなことを思い出すという、脳のアンチエイジング・エクササイズがあるが、ナンセンスである。なぜ、せっかく脳が捨てた回路を拾わなければならないの?
むだなところに電気信号が行きやすい状態では,ヒトは他者に翻弄されやすく、本質を見失ってしまう。要らない回路を捨てることによって、人の思慮は深くなっていく。
その要らない回路を見極めるために不可欠なエクササイズが「失敗」である。失敗して嫌な思いをすると、その夜寝ている間に、脳内では、失敗に使われた関連回路の閾値(いきち、生体反応が起こるための最低値)が上がり、電気信号が行きにくくなる。失敗は脳をよくするために、人生で最も有効な入力なのである。
失敗を他人のせいにするのは、せっかく痛い思いをしたのに、脳が失敗だと認知しないので、もったいない!潔くそれを認めて,すがすがしい気持ちで寝ればいい。くよくよする必要はない、他人の失敗も「私も○○してあげればよかった」と言って、自分の脳にフィードバックするとよい、失敗の横取り。』―著書より
偶然見かけた新聞の案内記事に、そしてその1月27日、栃木市ふるさと大使に委嘱された黒川伊保子氏の交付式から講演をお聞きすることができ、あの先生が、同郷であったことがさらにうれしく,感激して聞き入っていました。ラジオと同じ声(当たり前ですが)、頭の中がすっきり爽快になっていくのです。
素敵な出会い!でした。執筆書も数冊読み,らじるラボも引き続き楽しみです。
以前からの課題、「脳と音楽について」の考えを、少しずつですが、さらに考えることができたらと思っています。
「幸せは見つけるものではない!感じるものである!」 これも最近出会った言葉です。
2022/12 後藤 富士江 GOTOH Fujie
音=体とメンタルについて考えてみたいと思います。世の中には様々な音があります。
美しい音、雑音になる音。癒しになる音。
クラシック、ポップス、演歌、ラップ、川の音、波の音楽、鳥のさえずり、近頃ではクリスタルボウル、チューナーなど。また、車のクラクション、隣の家の工事、マンションの騒音、冷蔵庫や掃除機、時計など。様々なものがあります。どの音が人を愉快にさせたり、不快にさせるのかとても興味深いものです。
言葉も音なのかもしれませんね。
音は人によって様々な受け取りかたがあります。
音は体やメンタルにはどのような影響を与えるのでしょうか。
雑音が人によっては美しかったり、美しいと思える音が雑音だったり。
音とは本当に難しいものです。
体やメンタルは嘘をつきません。
必ず結果が出てきます。
不快に思える時は我慢せずに離れる事がいいかもしれません。
心に感じる音であれば浸る事も必要なのかもしれませんね。
上手くいかない事も沢山ありますが、
自ら素敵な音を探しもとめる事も冒険かなと思います。
2022/11 藤平 昌寿 FUJIHIRA Masatoshi
こんにちは!
誕生月でもある11月担当の藤平です。
昨年に引き続き、新型コロナウイルスの影響は続いております。少しずつではありますが様々な活動再開の兆しも見えつつあります。
そんな中、当支部で不定期開催しているおんがく交流カフェのVol.07に、私が話題提供者として登壇しました。リモート開催ということで、支部会員はもちろん、全国各地からも多くご参加いただきました。
「子どものための音楽体験支援の助成金活用」がテーマということで、主に、子どもゆめ基金・文化庁芸術家派遣事業についてお話をし、質疑応答や意見交換などを行いました。子どもゆめ基金は次年度実施分から電子申請に完全移行することから、電子申請の方法やメリットなどについてお話しし、文化庁芸術家派遣事業についてはちょうど申請が終わった時期ということもあり、次回に向けてのお話をさせていただきました。
いずれの事業も、過去に自分が経験してきたことをベースとして話をしています。コロナ下での音楽活動に少しでも機会を拡げる試みとして今回のカフェが企画・開催されたことにより、自分の活動を振り返る意味でも良い機会となりました。
私たち生涯音楽指導員や地域音楽コーディネーターは、演奏や指導といった音楽の専門分野に加えて、地域連携や講座・イベント開催などの社会教育・生涯学習といった分野の一部も資格取得時に学び、さらに取得後も研修・実践を重ねている方々も多いです。私もその一員として、持てるスキルなどをこれからもシェアしていけたらと思います。
様々なご相談を受け付けております。お気軽にご連絡ください。
公式サイト「ふじぽん総研」
2022/11 村上 陽一 MURAKAMI Yoichi
「吹奏楽を通じた地域協働活動の実現に向けて」
中学校の部活動改革に端を発したいわゆる「令和5年問題」が随所で語り始められ、メディアにも取り上げられる機会が増えました。地域差がありますが、取り組みが先進的な地域ではすでに部活動が地域(民間)移行されているという話も散見します。
要は週末(休日)の部活動を学校から離し、運営を地域のクラブチーム等に移管し、教員の負担を減らすことが目的のようです。しかしながら、吹奏楽などの楽器・施設ありきの活動となっている音楽系サークルは、行き場を失くす可能性が危惧されています。
そのような中、2020年よりコロナ禍が発生し、休校や部活停止となりました。全国的に部活動を再開するにはどのようにすれば良いか、という議論が始まった頃、私の地元の地区ではとある小学校吹奏楽部が廃部となりました。この学校は県内では比較的大規模校に分類される学校で、吹奏楽部員も比較的多く所属していましたが、残念ながら運営を地域移行することなく廃部となってしまいました。
同じ頃、隣の市の小学校でも同様に吹奏楽部の地域移行の話が持ち上がりました。その小学校には私が以前より講師として関わっていたので移行についての助言を求められ、保護者を中心とした地域の運営に移行するプロセスについてアドバイスをさせていただき、段階的に学校から運営を移管しているところです。
ある小学校は一気に廃部となり、違う小学校では子どもたちの音楽活動を止めないよう、最善の策を講じることができました。上記の2校の違いは何なのだろう?と考えました。複合的な要因があると思われますので断定的なことは言えませんが、強いて一つ挙げるとすれば、「地域移行の受け皿を作れるコーディネーターが存在したか」ということだと思います。
先日、私が指揮・指導をしている山の音楽団主催の「山の吹奏楽団」という公募型吹奏楽団の演奏会を開催しました。中学生から60代まで、幅広い年齢層の方々に参加いただき、8月から週1回の練習を重ね、11月に演奏会を開催しました。
このイベント開催にあたり、市の生涯学習課などの関係機関にも事前に相談を行い、今後の活動指針には来たるべき中学校の部活動地域移行にも対応させていただく準備がある、とアピールさせていただきました。
来年のことを語ると鬼が笑う、と言いますが、来年以降のことを語らないと鬼すら笑えない状況が来るかもしれない、と団員と冗談を言い合っています。正解がない時代、最適解を探す旅が続いています。各地で活動する先生方、愛好者の皆さん、ぜひ情報交換、意見交換をさせていただければ幸いです。
2022/10 増山 玲子 MASHIYAMA Reiko
今年もリレーコラムの時期がやってきました。
一年がなんと早いことでしょうか。
今年になってやっと演奏活動が再開し、生活も静から動へ少しずつ進んでいます。
活動としては、
1月 小山市思川道の駅評定館にてヴィオリラコンサート
3月 里山ミニコンサート(ヴィオリラ&オカリナ)
10月 結城市東部祭り ヴィオリラ&つむぎ太鼓、篠笛コンサート
11月 茨城県筑西市道の駅グランテラス、ヴィオリラコンサート予定
中でも、3月に行った里山ミニコンサートは、お天気にも恵まれ美しい自然の中でのコンサートでした。
屋外ということもあり沢山のお客様に聴いて頂きました。
ステージは友人の実家の縁側です。今は住む人がなく家の管理は友人が担っています。5月には裏山でわらび、ゼンマイ、たけのこがたくさん採れます。四季折々の花が咲き自然の美しさを感じます。
お客様も音楽コンサートは久しぶりということで、自然な中でのコンサートの反響も良かったです。
・里山に響くオカリナとヴィオリラの音色は心穏やかになりました。
・コロナ禍で疲れ気味の気持ちも頑張ろうと上向きになりました。
・これからの人生に希望が出ました。
など、沢山の感想を頂きました。
自分自身もまた沢山の元気を頂きました。
来年もまた里山ミニコンサートを企画しています。
未だコロナ感染者は多く、マスクに手指の消毒など感染対策は欠かせませんが、活動を前向きに捉え少しずつ進んでいけたらと思います。
以上、リレーコラムは、今年の活動報告と致します。
2022/08 前川 智世 MAEKAWA Tomoyo
戦後最大の疫病は三年を過ぎて今尚拡大し続けている。それでも一年目より懸命の原因究明やそれぞれの意識改革、ワクチン等による予防対策が功を奏し、経済活動や演奏活動も少しずつではあるが戻りつつある。
そんな中でコロナ蔓延後、初となる国民体育大会が栃木県で執り行われる事となり、有り難い事にそれの先駆けとして冬季国体が1月に日光市で開幕したのだが、そのオープニングセレモニーで演奏をさせて頂いた。
そこに至るまでは後にも先にもこれ程厳重に検査をしたり、もしもの時に備えての演奏前撮りをしたりすることはないと思える程、徹底的に行われていた。
当日にはスポーツ庁長官もいらして、各県の代表者のみの開会式ではあったが、とにかく厳重に慎重に執り行われた結果、何事もなく無事に務めを果たす事が出来た。
曲は前回も紹介させて頂いた「八咫烏」。これに琵琶を加えた四重奏として演奏。そこには無事に国体が終幕を迎える様にとの願いも込めての選曲であった。
開会式終了後、楽器を片付けているとそこにスポーツ庁長官がいらして、「凄い良かったよ!」と満面の笑みで仰って頂き、それまでの重圧から開放され、演奏出来た喜びを心の底から感じていた。
その後6月には、栃木県民の日イベントが栃木県庁内で開催され、そこでは「八咫烏」の次回作である「神和ぎ」も初演し、感染対策をしっかりとられた中で、お集まり頂いた沢山のお客様と久しぶりの熱いひと時を共有。改めて音楽が持つ可能性を全身で感じた瞬間であった。
そして、これからも色々なイベントや演奏会へと向かっていく。9月23日には邦楽ゾリスデンのメンバーである、吉澤延隆主催のNOBULAB.concertcaravan2022栃木公演へ出演予定。そして11月26日には再々延期となっていた公益財団法人うつのみや文化創造財団(宇都宮市文化会館)主催のSANKYOKU2022邦楽ゾリスデン若き名手·和の継承を開催予定。
まだまだ予断を許さない時ではあるが、出来得る限りの感染対策を講じ、お客様に無事に楽しんで帰って頂ける舞台を今後も造っていく所存である。
「耐えて努めてより美しく咲く」との言葉を目にした事があるが、正に世界中で皆が耐えてきて、そんなコロナ疲れを少しでも癒せるよう、一所懸命に努めて、より良い音楽を演奏し、聴いて下さったお客様の心に温かな花を咲かせる事が出来たら嬉しく思う。
2022/06 落合 美子 OCHIAI Yoshiko
A君とチェロ
多動傾向があるA君の保護者より依頼があり音楽療法を開始して16年になります。
幼稚園児の時はとにかく多動を極めており、在席はほとんどないに等しく、どのような方法で「音」「音楽」が楽しめるのか熟考しました。
実際にA君とのレッスンを重ねると、A君は「音」「音楽」には深く興味を示し、音楽に合わせてリズム打楽器類をニッコリ笑顔で楽しめることがわかりました。
小学校になると、好みの楽器「ピアノ・ハンドベル」を指定するようになりました。
高学年になると弦楽器の「ヴァイオリン・チェロ」が好みの対象となりました。
中学生・高校生になると、離席せず在席時間も長くなり、マイチェロを購入してもらうことが出来ました。
チェロという楽器は在席しなければ演奏できません。レッスンの初めから終わりまでの在席が出来た日は成長を実感しました。
A君には音楽を愛でる心はあり、チェロという楽器とめぐり逢うことで「音」「音楽」を心身ともに楽しむことが出来、満足感や達成感を獲得することができたのではないかと考えられます。そして、16年経過した現在ではピアノ伴奏にしっかりと耳を傾けて合わせてチェロ演奏を楽しめるまでになりました。
今後もA君の生涯において「音」「音楽」が日常生活も含めて円滑に過ごせるツールとなるよう支援し続けたいと思います。
本当に「音」「音楽」は偉大な魔法ではないかと思います。
2022/05 高橋 美智 TAKAHASHI Misato
『体験レッスンと演奏』
4月、5月はマリンバとピアノの体験レッスン、5/14(土)は白寿のお祝いのパーティーでのマリンバ演奏をしてきました。
【体験レッスン】
5歳〜大人まで約20名近くの方が体験。
10数年ぶりにチラシの作り直しにチャレンジ。今はパソコンを開かずに携帯で作成、編集もでき、隙間時間を利用して効率的でとても便利な時代になりました。
ピアノは既に4名の方にご入会いただき、マリンバは5月末まで無料体験レッスンを継続中。
新しい方との出会いは、とても新鮮でこちらも新たな発見や学びがあります。
【パーティー内マリンバ演奏】
コロナ禍に入ってから久しぶりにパーティー内での茨城県での演奏。
食事付きでの演奏は数年ぶりで、久々の緊張感も味わいながらアットホームなパーティー演奏に懐かしさも感じました。
少しずつ以前の日常が戻りつつあります。
感染対策とうまく付き合いながら、コロナ禍で止まっていたものや忘れていたものを、そろそろ自分から動かしていかねばなりません。
ただ待つのではなく、時代の変化に取り残されないように常にアンテナを張り、自分から発信する事の重要性を再認識し、人との関わりなども徐々に取り戻していきたいと感じました。
ミュージックスタジオ・タカハシ
高橋美智
https://www.misato-marimba.com
2022/03 斎藤 尚子 SAITOH Naoko
2021年12月、感染が少し落ち着いてきたかのような時期でしたが、様子を見ながら、二年ぶりにサロンコンサートを開催することができました。「そのうち、いつかはそんな時間が持てるかもー」そんな想いでそれぞれが作ってきたレパートリーを中心にプログラムを組みました。
初めてのクリスマス時期の開催となり、希望される方のみにご案内し、席はできるだけ間隔をあけ、換気をまめにするため、それぞれ温かい格好でお越しいただきました。マスク着用、アルコール消毒をし、一人ひとり演奏の前に鍵盤をキークリーナーで拭き、換気後プログラムを進めることとなりました。
それぞれに長い期間温めてきた曲ですので、アレンジに趣向を凝らしてみました。例として、
*「シャボン玉」―物語仕立てに、飛んでいく様子、消えていく様子、思いを載せてアレンジ
*「もしもピアノが弾けたなら」ーピアノ連弾にて、プリモ・セカンドそれぞれの方の初めてのピアノ演奏の目標曲を間に挟み、連弾曲としてそれぞれの思いをのせて演奏
*「ドラゴンクエスト序曲のテーマ」ー東京オリンピック選手入場最初の曲として流れた曲。祖母の弾くピアノ、孫の演奏するクラリネットに、エレクトーンによるオーケストラの音色とアンサンブル
*「アナと雪の女王」―ミュージカル風の映像に合わせ、世界観たっぷりに演奏
*「竈門炭治郎のうた」ーピアノとエレクトーンのアンサンブル曲として、エレクトーンを演奏する子がクラブの試合で参加できないことが分かった時点で、事前にエレクトーンで演奏を録音し、衣装を着て演奏している動画を撮りました。当日はその映像とエレクトーンから録音した音を出し、その場で母のピアノ演奏を重ねることとしました。バーチャルでしたが親子コラボレーションの臨場感を少しでも感じていただけたのではないかと思います。
ネット環境が必要とされる機会が増え、動画撮影等、より身近になり、詳しくないながらも挑戦することができたのではないかと思います。
We wish you a merry Christmasをマスク着用のまま参加者全員で口ずさみ、エレクトーンによるクリスマス曲の数々で雰囲気を盛り上げ、最後は全員白手袋を着用し、トーンチャイムにてOver the rainbow、White Christmasを演奏し幕を閉じました。
子供達も、少人数での会として、2回に分けてサロンコンサートを楽しむことができました。ヨワネハキ、マリオ、リズム遊び、トーンチャイムによる即興演奏など、盛り上がりました。
障害者施設での音楽クラブは、まだまだ実施できませんが、少人数での施設ではマスクを頑張ってしてくれています。距離をとって、換気に気を付け、体をほぐす体操、ボディパーッカッション、リズムあわせ、手話ソング、ダンス、手袋着用でのベル演奏など、皆さんとても楽しみに待っていてくださいます。緊張していても徐々に笑顔になり、音楽を楽しんでいる様子がよく見られます。こんな時期ですから、音楽に触れる、一緒に楽しむことがとても大切なことと実感しました。
中止や制限のある時期を経て、私自身指導者として携わってまいりましたが、実は、より多くの方と接し、交流させていただき、感覚などたくさんのことを勉強させていただいていた事、音楽に生かされていたことを改めて感じました。
2022/02 和久 文子 WAKU Fumiko
文化庁支援事業から発展
17年目の日光田母沢御用邸記念公園音楽祭
~音楽の力・人の輪・つなぐ~
日光田母沢御用邸記念公園「秋の音楽祭」は、今年(令和4年)で17年目を迎えます。長年、地元・日光市、栃木県内、他県からも大勢のお客様にご来場を頂き、また、有難いことに、初年度から毎年欠かさず来て下さる方々もいらっしゃいます。音楽を通して、演奏者とお客様の輪が全国に広がり、16年間の出演者数は延600人(合唱3組 100人含)になります。客席数約100席の会場に、ご来場者数は初年度だけで3614人。今日まで数万人の方々に音楽を楽しんで頂いております。
2020年(令和2年)はコロナ禍により、年間音楽イベントは全て中止となり、昨年はようやく春1回、秋1回、冬1回と感染対策を重視しながら少しずつ開催することができました。
<文化庁『文化芸術による創造のまち』支援事業の活用>
日光市は栃木県北西部に位置する市。2006年(平成18)3月20日、二市二町一村が合併され、新日光市が誕生しました。東西栃木県全体の4分の1もあり、全国の市町村1724の中で3番目に広い市となりました。
合併を記念し、文化庁の「文化芸術による創造のまち」支援事業を申請、当時「生涯学習音楽指導員ネットワーク栃木」が主体となり、「国際音楽の日」記念事業実行委員会を立ち上げ採択された事業です。企画書、予算書、実施計画書、公募内容の検討等、盛り沢山の実務が山積みとなりました。現在振り返っても「よくぞ、頑張りました!!」と言える位の実施内容でした。講習会を基本としての事業であるため、音楽講習会が実施出来る会場を探し、閉館ぎりぎりに田母沢御用邸へ辿り着きました。当時、日光市在中の箏曲家、吉沢玉芳先生(私が子供の頃、手ほどきを頂いた先生)と二人で訪れました。その日、朝から二市二町一村を回り、旧日光市市内に入った時は、夕暮れになってしまいましたが、快く応対を頂き、私達の説明に耳を傾けて下さいました。そして何と、田母沢御用邸の運営計画と合致し、会場として使用させて頂けることになりました。
国指定重要文化財の日光田母沢御用邸記念公園でありますので、色々と制約がある中、会議室として使用されていた研修ホールに案内されました。中は総檜作りで、音の響きがいかにも良さそうでした。
<新「日光市」誕生記念・日光田母沢御用邸記念公園『秋の音楽祭』>
数カ月後に研修ホールをお借りしての事業スタート。丁度、秋篠宮悠仁殿下が御誕生の時で、ご立派な御祝の立看板がより関係者の心を引き締め、慶びに満ちたスタートでした。
研修ホールは132㎡、100脚前後の椅子を並べることが可能で、音を出してみると抜群の音響で生音が実に美しく響く会場でした。想像以上に音響が良いのに感激しました。音楽祭は当初受講者を主体に、洋楽・邦楽の魅力満積な21の講座を開設しました。
<講座・レクチャーコンサートの内容>
レクチャーコンサートのこだわりは大きく2つあり、
身近に楽器のもつ生音の美しさと響き、演奏者の気迫を感じてもらう。
一流の演奏家による演奏・解説・楽器紹介。
当時、演奏者自身がお話をすることはあまりありませんでしたが、演奏者だから伝えられることがあり、私は大きな魅力だと思いました。演奏者には、ご負担をおかけしますが、講座という括りの中で、あえてお願い致しました。一流の演奏家の方々のご協力を沢山頂き、全て大きな財産です。
特に、世界のチェリスト 宮田大さんは、最多出演して下さり、夢のような至福の時を沢山頂きました。毎回異なった素晴らしいプログラムでした。また、日本の尺八界のトップアーティスト 藤原道山さんの尺八の音。フルート奏者の山形由美さんの美しい音楽。エレクトーン奏者の倉沢大樹さんの壮大な音楽。ウクライナの歌姫 ナターシャ・グジーさんの心洗われる澄んだ歌声。日本のジャズピアニスト 小野塚晃さんの世界。今年3月9日、文化庁の2021年度芸術選奨の受賞者に選ばれ、文部科学大臣新人賞に輝いた、三味線演奏家 本條秀慈郎さんは邦楽ゾリスデンとしても活躍。吉澤延隆・福田智久山・前川智世と共に絶妙な演奏テクニックを披露して下さいました。まだまだ書ききれない素晴らしいアーティストの方々が、皆様快くご出演して下さいました。
洋楽では・・・・ピアノ・エレクトーン・シンセサイザー・チェンバロ・チェロ・バイオリン・ギター・ハープ・フルート・オーボエ・ファゴット・ホルン各種・ドラム・マリンバ・声楽・オペラ・コーラス
邦楽では・・・・箏・十七絃箏・尺八・篠笛・地唄三絃・長唄三味線・津軽三味線・琵琶・謡曲・常磐津・民謡
民族楽器では・・・・バンドューラ・ジャンベ・ダブラ・シタール・二胡・馬頭琴・ケーナ
<事業継続>
支援事業の2年間が無事終了後、大きな反響により、主催者は日光田母沢御用邸記念公園、共催に「国際音楽の日」記念事業実行委員会、後援は日光市・日光市観光協会へと変わり、嬉しい再スタートとなりました。
文化庁の支援事業から発展し、今日まで継続することができ、主催者には心から感謝です。本当に本当に夢のような有難い音楽祭が今なお続いております。
旧日光市の文化の中核を担っていた日光総合会館は施設の老朽化のため令和3年4月1日から閉館となりました。こんな時代だからこそ、身近に音楽で人の輪をつなぐ、温かい居場所は大切であり、日光田母沢御用邸記念公園は、貴重な文化施設です。そしてまた、四季折々の自然が楽しめます。満開の見事なしだれ桜、さわやかな夏、秋の燃えるような紅葉、純白な雪景色、そして格式のある御用邸内部と重要文化財、何度訪れても心が癒され、美しく、素晴らしい名所です。
<事業の発展>
音楽の力・人の輪・つなぐ
秋の音楽祭が定着し、現在では春、5月・7月・8月は「青春(あおはる)コンサート」と題し、次代を担う育成事業として成果発表の舞台の提供、6月は県民の日記念イベントコンサート、9月・10月・11月は秋の音楽祭、12月はクリスマスコンサート、1月はニューイヤーコンサートと年間を通して音楽を楽しめる魅力あふれる御用邸となりました。
これからも多くの人々の琴線に触れる素敵な音楽を届けていきたいと思っています。
日光観光大使・とちぎ未来大使としても魅力発信に務めて参ります。
ぜひ、日光田母沢御用邸記念公園に訪れてみて下さい。そして、素晴らしいアーティストもご紹介下さい。
♫皆で作る音楽会
皆で楽しむ音楽会
in 日光田母沢御用邸記念公園♪
【令和4年度コンサートの予定】
★県民の日協賛音楽祭~新緑の箏の調べ~
6月19日(日) 和久文子と素敵な仲間たち 福田智久山・前川智世
★フレッシュ青春(あおはる)コンサート
5月7日(土) 宇都宮短期大学音楽科学生
7月17日(日) 宇都宮ユース邦楽合奏団
8月20日(土) マリンバンビーノ
時間: 午前の部11:00~12:00 午後の部14:00~15:00
場所: 御用邸内 研修ホール
料金: 入園料のみ 大人600円、小中学生300円、幼児以下無料
定員: 当日70名様まで
2022/01 横尾 美恵子 YOKOO Mieko
新しい年が開けました。本年も宜しくお願いします。
2021年度、振り返ってみました。
【音楽のある街 高崎のパワー】
高崎市民音楽連盟の大きな事業は、無事開催されました。
2021.11.4(日) 高崎市民音楽祭&新人演奏会 高崎芸術劇場 大劇場
このコロナ禍にもかかわらず、合唱や、アンサンブル、26団体もの参加がありました。皆さん、練習にとても苦労されたようでしたが、素晴らしいハーモニー、楽器の音色が響き渡っていました。何より、演奏者が感激していらっしゃいました。
新人演奏会は、素晴らしいホールで演奏できるとあり、新進気鋭の11名が、フレッシュな演奏を披露してくださいました。在学中の方、コンクール受賞者も多く、レベルの高い演奏で、大劇場に引けを取らない素晴らしさでした。
年末は第九、年明けはニューイヤーコンサートと、音楽はなくてはならない街、高崎!
しかし、少年少女合唱フェスティバル、学校の合唱祭、公民館などの文化祭芸能祭の中止は、とても残念でした。
【表現はコロナに負けない!コロナに負けないこどもたち】
群馬のカワイ音楽教室の、年間イベントは、ほぼ無事に実施されました。
7月 ピアノ発表会
12.1月 ピアノソロ、連弾、うたの各種コンクール(発表はネット、表彰式なし)
年間通してのグレードテスト
コロナ禍の中ですが、参加者も減ることなく、ステージで演奏するこどもたちは、キラキラと輝いていて、嬉しくなります。すごいですね。
幼稚園、保育園の劇、合奏、歌の発表会も、無事開催され、保護者の皆さんも、大喜びでした。子どもたちのパワー全開!コロナに負けてません!
歌唱指導させていただいている、前橋子どもミュージカルは、『夜空の虹』の公演に向けて、毎週頑張っています。歌って踊って劇をする!子どもたちは、夢中です。
夢中になれることって、必要!
【シャンソンが聞こえる高崎 を目指して10年に終止符】
私の所属する、高崎市シャンソン愛好家グループ『ル ヴァン ルージュ』のコンサートは、昨年度予定していた公演を全て実施することができました。奇跡的です!
2021.4.25(日) 環境システムズホール 観客数約30
2021.7.25(日)環境システムズホール 観客数約30
2021.9.29(水)10周年記念コンサート 群馬音楽センター 観客数、なんと約1500
2021.12.14(火)Xマスコンサート 高崎芸術劇場スタジオシアター 観客数約500
このコンサートをもって、10年続いた活動に、終止符を打ちました。歌う喜びを共有してきた仲間、家族のような仲間たちとのお別れは、大変辛いものですが、今後も、小さなグループで、歌っていく楽しみができました。
【パフォーミングアートって、面白い】
2022.1.15〜16の2日間にわたって、ベイシア文化ホール小ホールにて、令和3年度県民芸術小劇場「ダンスの扉」の公演がありました。
NPO法人バレエノア・公益財団法人群馬県教育文化事業団 主催。
私は、1/16の公演を観に行きました。
クラシックバレエ、コンテンポラリーダンス、jazz dance、パフォーミングアートと、異なるジャンルの発表は、とてもお得な気分でした。
特にコンテンポラリーダンスは、ただただ純粋に感じる!心地よさがあります。言葉がないということが、ダンサーの息遣い、細かい体の動き、表情から目が離せず、想像力をこんなに刺激されたのは久しぶり!
一番興味を持ったのは、パフォーミングアート。タイトルは、『スパイダーの糸の件』
表現者は、TACT。一般公募により結成されたアクティブなシニア集団。誰もが持っている芸術的資質をアーティストのファシリテートによる手法で引き出し、作品を創作している。
シニア世代の芸術参加のエネルギー!目からウロコです!輝くシニア世代でした!
シニア世代の私、私も、私なりの芸術的資質を、多世代に広げていきたい!そして、多世代と交流していくことを、今年、目指していこうと思います!
2021/12 後藤 富士江 GOTOH Fujie
音楽家にとっては本当に大変な一年であった。
色々なコンサートが中止を余儀なくされ、辛い年であったであろう。
その中で一つ昨年、中止になったショパンコンクール(正式名 フレデリック ショパン国際コンクール)
5年に一度のコンクール。
沢山の名ピアニストが輩出されている。
今回は、世界から500名を超える応募があり、そのうち事前審査で164名のコンテスタントが選出され、7月12日から予備予選が始まった。日本人は31名。しかし、予備予選を免除された人達もいて、日本からは牛田智大君であった。
毎日、SNSで配信される演奏を固唾をのみ聴いていた。現地と時差があるので真夜中だったり、早朝だったり本当に寝不足と胃が痛くなる連日が続いた。一次予選、二次予選と次々な落とされて行くのを目の当たりにして、世界規模での競争を走り抜くには厳しい現実があるということを見せつけられたということである。
私が応援していたのは、日本人全員は勿論の事だが。特に、かてぃん事、角野隼人君。彼はyoutuberでもおなじみで、毎日楽しみにしている。
元々は、子供の頃からクラシックピアノを学んでいたが、音楽大学には進まず、東大に進み現在は、クラシック以外にも、jazzや作曲など色々なジャンルに挑んでいる。
その角野君が世界でも最も権威のあるショパンコンクールで、どのような演奏をするのかがとても気になっていた。 コンクールの審査員にも、そのような興味を持っていた方がいるという。しかし、私の考えは甘かった。
舞台の上での角野君は、キューピー3分間クッキングもなかったし、BADGUYもなかった。
予選が進みにつれ素晴らしいショパンを奏でてくれたのである。
ファイナル直前のセミファイナル3次予選まで進んだが、惜しくも敗退。
でも、彼は、これからの世界の音楽界に新風を起こしてくれるにちがいない。
今回は、日本人の目覚ましい音楽性が世界に伝わったのではないか。
それを示すとうりに2位には反田恭平君、4位には小林愛実さん、2人とも幼馴染で同じ音楽教室に通っていたとの事。雨の日や辛い練習にも2人で助け合いながらここまでやってきたということ。
人間は、目的があれば、どんな困難な道でものりきれるということを今回のショパンコンクールで知ったのである。コンテスタントの皆さんお疲れ様でした。これからの皆さんのご活躍を楽しみにしております。
2021/11 田村 和久 TAMURA Kazuhisa
3つの合奏大会
コロナ禍と言われ始めてから、もうずいぶん経つ。
私が指揮、指導する団体も春に行っていた定期演奏会を2回見送った。
演奏団体というのは、本番が無いとどんどん活動が低迷する。しかも吹奏楽団ともなればこの状況では練習さえも思う様に行えない。
そこでしばらくの間、以前から数回開催してきた«合奏大会»を活動の中心とすることにした。合奏大会とはその日集まったメンバーで一日限りの楽団を結成し、合奏を楽しもうというイベントである。練習や本番が思う様にできないのは私たちだけではないので、参加者は近隣からの公募とした。これには参加者の中から将来私たちの団体に入団してくれる人がいるかもしれないという思惑もある。
① 団内の活動活性化
② 編成の関係でなかなか出来ないレパートリーの演奏
③ 他団体や、演奏者との交流
これらが開催のメリットである。もちろんコロナ対策には最新の注意をはらった。
2021年4月25日(日)/栃木県総合文化センターメインホール
まずは定期演奏会を開催するはずだった大ホールを使っての大会を開催した。
大半の団体が演奏会を中止していたこともあり、久しぶりのホール演奏を楽しもうと多くの人が集まった。
12時30分から受付をはじめ準備、音出し、練習、本番、片づけ、17時には退館という半日コース。初めて会った方々もみな積極艇に準備、片づけを手伝っていただき、演奏のみならず充実した内容となった。
観客は出演者のご家族や友人、事前に申し込みされた方のみ。客席は閑散としていたが、演奏者は久々の合奏を堪能できた。演奏曲目は以下の通り。
M-1 東京オリンピックマーチ
M-2 カンタベリー・コラール
M-3 エル・カミーノ・レアル
M-4 スペイン
M-5 炎
M-6 虹
M-7 ジャパニーズグラフィティ(銀河鉄道999)
2021年5月23日(日)/ろまんちっく村 屋外ビックテント(宇都宮市)
ホールはもちろん良かったのだが、2回目は屋外にて開催。
解放された雰囲気と共に、出演者とは関係ない一般のお客様にも聴いていただき、また違った楽しさと充実感があった。4月から日にちが近かったため、プログラムはほぼ同じにした。
M-1 東京オリンピックマーチ
M-2 夜に駆ける
M-3 紅蓮華
M-4 炎
M-5 虹
M-6 ジャパニーズグラフィティ(銀河鉄道999)
2021年11月28日(日)/オリオンスクエア(宇都宮市)
そして3回目は宇都宮の中心地にある野外ステージ。
11月末の屋外は寒さがあったが、こちらもオープンスペースのため通行中の方も立ち止まって聴いてくださり、拍手に包まれた本番となった。
M-1 セドナ
M-2 青天を衝け
M-3 アルメニアン・ダンスパート1
M-4 オブラディ・オブラダ
M-5 Happiness
M-6 ドラゴンクエストの音楽
M-7 オーメンズ・オブ・ラブ
この先、吹奏楽における演奏活動はどのようになってゆくのか分からない。
ただ、一度沈み込んでしまうと再生はなかなか難しい。
回避するためには様々な工夫が必要になっていくだろう。これからも様々な視点からチャレンジしていきたい。
2021年4月25日(日)/栃木県総合文化センターメインホール
2021年5月23日(日)/ろまんちっく村 屋外ビックテント(宇都宮市)
2021年11月28日(日)/オリオンスクエア(宇都宮市)
2021/10 増山 玲子 MASHIYAMA Reiko
昨年のリレーコラムではコロナ禍以前の地域活動報告をさせて頂きましたが、依然として状況が変わりませんので、地域音楽活動はまだ休止の状態です。
今回は9月に予定していた、ピアノ、エレクトーン合同発表会における感染対策の1例を記したいと思います。
発表会は、栃木文化会館小ホールをお借りして撮影会形式で行うことになりました。関係者のみ視聴限定のYouTube配信です。これに関して知識を持った知人に協力をお願いしました。
参加生徒数38名、指導者5名
演奏曲41曲(指導者3曲含む)1名1曲
舞台上に、ピアノ、エレクトーン各1台、カメラ3台設置(演奏者用、P&E鍵盤用)、花、マイク2本(司会者用、ピアノ用)
ミキサー、PCに繋ぎ収録、後日編集
ホールは、3家族ごとの交代制で3名の生徒さんの演奏が終わった後、次の3家族が入室します。ホール内の人数をより少なく保つためです。
基本的な感染対策として、検温、マスク着用、手指の消毒、来場者全員の名前、住所、電話番号記述)
1曲演奏が終わった後の鍵盤消毒
できるかぎりの感染対策を試みました。
緊急事態宣言が発令され、発表会12日前に栃木文化会館にイベント自粛の要請があり、不参加を希望する生徒さんも増えやむなく11月に延期としました。
最近になって感染者が収束の兆しを見せていますので、11月に延期となった発表会は、感染対策を取り通常通り2部に分けての発表会を開催できるでしょう。今後また状況が変わるかもしれません。機会があれば撮影会形式の発表会をまた計画したいと思っています。
今回詳細についての話し合いは、ほぼLINEとLINEのビデオ通話で行いました。
世の中が予期せぬ事態になり、デジタル的な諸々が苦手な私も、固定観念にとらわれず新しいことにチャレンジしなければと思います。
2021/09 前川 智世 MAEKAWA Tomoyo
コロナ禍で失ったもの、コロナ禍で得たもの
コロナ禍で失ったもの、それは沢山の演奏機会である。演奏家にとって、演奏をする場所が無くなるというのは致命的である。コロナ禍により生の演奏が自粛される中で、リモート演奏やライブ配信が主流となったが、やはり生演奏の熱量には敵わない。奏者によってその想いは異なるだろうが、私は個人的にそう感じる。
2021年8月22日に予定していた公演「SANKYOKU 2021」が昨年に引き続き、またしても延期を余儀無くされた。これもまたコロナ禍によって失ったものである。当初はこの公演をテーマとしてコラムを書く予定だったがそれはまた来年に張り切ってご紹介をさせて頂く事としたい。
コロナ禍によって得たもの。
それは師匠でもある和久文子との時間。
これまでは和久先生は手帳が真っ黒になるほどの多忙を極めていたが、相次ぐ演奏会の延期や中止により、ほんの少しだけ先生にも御時間が出来、その出来た時間を私と箏の合奏をする時間に充ててくださっている。何とも幸せな時間である。これまで幾度となく演奏してきた曲をもう一度掘り起こし、また新たな曲に挑戦したりと、直に先生の音を聴き、合奏までしていただける!こんな至福の時があるだろうか。
そしてもう一つ、コロナ禍により時間が出来た為に得たもの。私事ではあるが私の夫は尺八奏者である。昨年は毎年行う五十校近くに及ぶ訪問授業の為に、箏、十七絃、尺八の三重奏で「八咫烏」という曲を多くの学校で演奏させて頂いた。そして今年は主人に十七絃と尺八の二重奏曲を依頼し、出来上がったのが「Velvet Hummer」という新曲だ。夫婦共に演奏家で、一緒に出演する予定だった演奏会がことごとく延期・中止になってしまったが、この曲のお陰で心にぽっかりと空いた穴を埋めることが出来た。まだまだ色々と発展途上ではあるが、この激動の時代の記憶と共にゆっくりと大切に弾き続けていきたいと思う。
2021/08 藤平 昌寿 FUJIHIRA Masatoshi
こんにちは!
昨年11月以来の藤平です。
この記事を書いている2021年夏も、新型コロナウイルスの影響は続いております。インパクトを残した全国一斉休校から早や1年半が経ちました。当初は長くても1年ぐらいで事態はある程度収まるかとも思いましたが、いやはや、何とも長期化しておりますね。
私は主にマーチングバンド・吹奏楽・金管バンドなどの指導をしておりますが、このコロナ下で、この集団音楽界隈の様相も一変しました。学校団体は学校や教育委員会などの方針に従うため、折からの部活動縮小傾向に拍車がかかり、活動の縮小・休止をしている団体も多いです。また、社会人等の一般団体についても、施設の利用制限を受けたり、メンバーが移動を制限されたりと、こちらもかなり深刻な話を耳にします。
コロナ2年目に入った今年度は、昨年度よりは対策が取られ、大会やコンクールなども限定的ではありますが、何とか開催に漕ぎ付けつつあります。一方で、新たな課題も見えてきます。中学・高校の部活動は基本的に3学年構成なので、コロナの影響が2年以上続くと、コロナ前の状況を知っている先輩も卒業で居なくなり、継承がスムーズに行かなくなるという問題。そして、一般団体は、不要不急の外出自粛や感染防止の観点から、参加者が少なくなる、或いは、イベントや大会などの発表の機会もそもそも激減しているので、参加するモチベーションも上がりにくくなるなどの諸問題。社会人の場合は、職場から参加へのストップがかかったりするケースも見られます。
とはいえ、もちろん、健康に生きていくことが最優先。その中で音楽活動をどのように行っていくのか。会員の中でも様々な試行錯誤されている話を聞きます。演奏・参加する側、率いる・教える側、それぞれにwithコロナ・afterコロナを見据えた動きを知見として蓄積して行ければ、希望は見えるかもしれません。
様々なご相談を受け付けております。お気軽にご連絡ください。
公式サイト「ふじぽん総研」
2021/07 村上 陽一 MURAKAMI Yoichi
「コロナ禍で見えた話・続」
前回こちらのリレーコラムを担当させていただいてから、約半年が経過しました。
感染拡大と収束を繰り返しておりますが、専門機関の情報発信により感染拡大を防止するための手段・注意すべき事項が次第に理解できるようになり、当県では生徒児童の音楽活動も再開されています。未だ終息の見えないコロナ禍の中、現場の教員の方との話題は感染症のみならず、来る令和5年の「部活動改革」についての話題も増えてきました。
部活動改革とは
文部科学省の推進するプロジェクトで、教職員の負担軽減に主眼を置いており、運営主体を地域スポーツクラブや文化芸術団体に段階的に移行し、教員の献身的なボランティアによって成り立っていた学校部活動を持続可能な活動に変えていこう、というものです。ただ、この「部活動」とは主に中・高校の部活動を指し、小学校における活動については定義していません(小学校の部活動は各自治体が任意に設置したもので、学習指導要領が設置を定めるところではないため)。
と、要約して文字にするとみんなが幸せになれる素敵な取り組みのように見えるのですが、同時に現場では混乱が予想されるのは明らかです。現状、スポーツの世界では地域型総合スポーツクラブが受け皿として設定されていますが、音楽の世界には前述の地域型総合スポーツクラブ的な概念がないため、相変わらず教員のボランティアが続き、または廃部の危機となるのではと危惧されています。
誤解なきよう言っておきますが、教員の方の中には生徒たちと音楽活動をすることにより生徒とご自身の成長に繋がる効率的な活動を展開されている素晴らしい先生方も多数いらっしゃいます。問題は、そのような人材がいない、見つからない場合の状況です。
カルチャースクールとしての吹奏楽部?
私の専門とする吹奏楽のみならず、子どもたちが最初に本格的なスポーツ競技や音楽活動に接する場として、部活動の担う役割は多大なものでした。すでに学校に機材・備品があり、比較的低価格の会費(部費)で入会でき、そこから魅力に取りつかれ専門の道に進む子も多く、人材育成にも大きく寄与してきました。何だかんだで開催に漕ぎ着けたオリンピックで活躍するアスリートの皆さんの中には、部活動デビューの人も多いんだろうなあ、と想像してしまいます。
また元陸上競技選手で現在はスポーツコメンテーター等で活躍の為末大さんによれば、「米国では親の収入により課外活動の有無の差が激しくなり、運動能力も親の収入と関係するようになっている。日本の部活動はこの収入格差による教育格差を抑える役割を担ってきた面もある。部活動があることで人生が変わった人も多くいるだろう。」とのこと。昭和の時代に「総中流階級の下部」で生まれた私としては、親の年収や家庭環境に関係なく本格的スポーツや音楽に接する機会は極力残してあげたい。切に願います。
スポーツの世界で進みつつある「地域型総合スポーツクラブと部活動の融合」、先駆者に学ぶべき点は多いと思いますが、さあどこまでケーススタディと捉えることが出来るか。次回こちらのコラムを担当させていただく機会があれば、続報をお伝えできればと思います。
2021/06 落合 美子 OCHIAI Yoshiko
コロナのニュースが騒がれて時が流れ、私の場合、高齢者施設・社会福祉施設のどちらもセッションができずにいます。
参加者の方々は日常の生活の一部になっている「楽しい音楽の時間」が持てずに寂しい思いで過ごしています。
社会福祉施設の参加者たちはハンドベルを手に持つしぐさをして事務所に来て、「目」で「落合先生はいつ来るの?今日は来ないの?明日なら来るの?」と訴えているそうです。また、他の参加者は音楽室に貼ってある「音楽教室は コロナのため おやすみします」に気づかずに椅子に座り待ち続けているそうです。
これらを耳にすると、気の毒でなりません。
音楽を心から楽しみたいと思うことは何でもない願いです。ですが、そのチャンスをコロナのために奪われてしまうことはとても残念なことです。
セッションが再開できる日のために、思い切り元気よく季節の歌を歌うことやリズム打楽器などでアンサンブルを楽しむなどのプランを立てて収束する日を待ちたいと思います。
2021/05 高橋 美智 TAKAHASHI Misato
[第12回マリンバ・ピアノ発表会]
先日、4/18(日)に教室発表会が無事に終了いたしました。
コロナ禍での発表会となり、
様々な感染対策を行いながらの発表会となりました。
【演奏形態変更】
ソロ以外、練習やレッスンで密となってしまう大人数でのマリンバアンサンブルは行わずに、3人までのデュオ・トリオまでとし、コンクールへのエントリーもせずに、各々好きな曲を選んで弾いてもらいました。
初めての試みでしたが、発表会後の感想を聞き終えると、レッスン生の皆様は意外にも今までで一番楽しめた発表会となったようです。
【良かった点】
○受付での来場者氏名連絡先記入
↓
通常は受付での記入はしないが、後で来場者や総来場者数などがわかってよかった。
○当日検温・体調申告書の提出
↓
コロナだけでなくインフルエンザなど他の感染症予防対策にもなると感じた。
○家族参加型のアンサンブル
↓
参加者や保護者の方の感想で、家族でやっているものがよかったという意見が多数あった。
また普段習っていない家族や大人が頑張っている姿を見て感動し、楽器への理解が深まり練習、本番の楽しさ、厳しさを分かち合い絆が深まっていると感じました。
コロナ禍でやむを得ず演奏形態を変更したりしたが、反応がよく今後も継続していきたいものもありました。
【反省と今後の課題】
○受付などの人員確保
○県から出ているQRコードの活用
○密にならないように入口出口を分ける
今後も数年は、コロナ対策をしながらいかに安全に開催できるかを模索していかなければならないと感じました。
ミュージックスタジオ・タカハシ
高橋美智
https://www.misato-marimba.com
2021/03 和久 文子 WAKU Fumiko
「皆で得られた達成感!」
昨年、コロナ禍により中止になった「宇都宮ユース邦楽合奏団」の定演が、やっと三月二十一日、宇都宮市文化会館小ホールにて開催することが出来た。もちろん感染対策に勤め、数多くの制約を守った上でのことである。
練習は二月末に一回、三月二回、そして前日リハーサルという厳しい状況であった。とはいえ、昨年ちょこちょこできた蓄積が、出演者の大きな力となっていた。あとは、個人練習による積み重ねを信じ、今年三回だけの時短合同による合奏練習。"為せば成る…"の心構えで演奏会は無事終了。個々のエネルギーが爆発し、素晴らしい演奏であった。ほとんどの曲を暗譜し、息もピッタリ。それぞれの音が生き生きと明るい。小学生から社会人団員の演奏に対する熱意が存分に発揮され、一糸乱れぬ演奏は、心の琴線にふれる音楽であった。
昨年度は、各種コンサート、コンクールが全面中止となり、演奏する機会が全て失われた。そんなストレスを解消するかのように、熱気溢れる演奏。終演後は晴れ晴れとした笑顔が舞台いっぱいに広がっていた。異例の昨年、多くの子供達・学生・社会人・高齢の生徒さん達と向き合う中、やっぱり目標は必要。そして努力によって得られる達成感は、何より人間力向上の源であると確信した。
今回、舞台袖にいて、ジュニア・ユース団員約四十名のことの音、賛助出演者の尺八の音が、会場いっぱいに美しく響くと共に、大勢のお客様の温かい拍手を感じた。いつも御世話になっている会館の方々、スタッフさん、おことやさんあっての舞台、御父兄、学校関係各位のご協力、今までの『当たり前』に改めて反省し、心からの感謝で胸がいっぱいであった。
最後に…、
生涯音楽学習の意義と必要性は、世代間を越えた交流と学び、互いに認め合い、高めあえる人間形成。私はあと四日で古希。いつの間にか仲間が増え、気が付いたら皆で邦楽という楽習車に乗っていた。行き先はもちろん幸福駅。
先日、御歳九十歳になられる生徒さんの一言、「私はおことをやっていて良かった。つくづく幸せな人生だと思った。」何とも有難い言葉、指導者冥利に尽きる。これも私の達成感!
2021/03 後藤 富士江 GOTOH Fujie
「春のうららの隅田川 のぼりくだりの船人が」 おなじみ滝廉太郎の「花」です。 本州の方では3月から4月頃に次々と咲きだす桜。
札幌出身の私としてはこの時期はまだまだ冬のイメージ。
「春は名のみの風の寒さや」です。
どちらも四季折々をあらわした歌詞が美しいメロディで流れます。
栃木県に越してきて今年で11年目。
都会暮らしだった私が田舎暮らしというものに触れ、素晴らしい自然に出会いました。
例えば、美しい声で鳴くうぐいす。
水をたっぷり含んだ緑の水田は秋には黄金色になり、町のあちこちでは柿の実を見かけます。
北海道とはまた違う大自然です。
ジブリの世界で生きている自分が幸せと感じる日々です。
音楽というものは、自然のあちこちにあり、私達の心を癒しと感動で満たしてくれます。そのような音楽に関わる仕事につける私は最高に幸せです。
少しでもお手伝いできればと思います。
2021/02 村上 陽一 MURAKAMI Yoichi
「コロナ禍で見えた話」
初めまして、村上と申します。 吹奏楽や金管バンドの指導を専門に活動しており、小学校~社会人まで、様々なバンドに関わらせていただいております。
今回のコラムは、昨年の2月下旬より続くいわゆる「コロナ禍」の中で、私達を取り巻く環境の変化について、感じたことを3点ほど述べさせていただきます。
やはりITのチカラは大きかった
リモートレッスンやインターネット配信などが盛んに行われ、今までITとは融和性が低いと思われていた音楽ジャンルにもテクノロジーが浸透しました。普段使っているスマホやタブレット等の端末でも高解像度・高音質の録画が可能となり、リモートアンサンブルやアプリの多重録画による一人アンサンブルなど、新しい「音楽の楽しみ方」が増えました。
生徒・児童一人ひとりの演奏に向き合える余裕ができた
従来の活動では、必ず「〆切」が存在しました。本番に向けてスケジューリングしていくことは常に大切なのですが、その一方で、合奏という大人数の括りの中では、技術的にフォローが必要な生徒に向き合う余裕がない、というこことも少なくありませんでした。この初めての環境の中、本番という〆切がないことにより生まれた、言わば「特殊な余裕」を活かし、生徒一人ひとりとの交流・個人指導をする時間が生まれたことは大きな収穫でした。
田舎に優しくなった
今まで当たり前のように開催されていた各種音楽コンクールや大会は軒並み中止となり、その代替案として録画・録音による審査会が多く開催されました。従来のように立派なステージで演奏できない児童・生徒の皆さんの悲しみは察するに余りありますが、その一方で 「環境に左右されることが少なくなったのではないか」 と新しい可能性を感じました。
生徒児童・指導者・保護者がいくら頑張っても、金銭的な、または物理的な活動環境の改善はとても難しい場合があります。住んでいる地区のホール・会館が無料で使用できる理解ある市町と、そもそもホールすらない劣悪(?)な環境の市町の差、または使用する楽器の状態の差(昭和の頃に購入した古い備品を使用しているのか、個人購入の最新の状態のよい楽器を揃えているのか)、などが今後テクノロジーの力で限りなく縮まっていくと思っています。
この原稿を執筆している現在(1月31日)、栃木県では未だ緊急事態宣言下にあります。どうか一刻も早く、今までのように生徒たちと音楽ができますように。
末筆となりましたが、大変な状況下の中ご尽力いただいております医療関係や関連事業者の皆様、また行政関係の皆様に、心から感謝を申し上げます。
2021/02 前川 智世 MAEKAWA Tomoyo
未来への架け橋
昨年から新型コロナという未知のウイルスによって様々な活動が阻まれた。何事もなく平穏な暮らしがどれだけ幸せなことなのか身に染みて感じている昨今だ。
どうしてこの時代だけが…と思っていたが、歴史を辿るとこれまでも災害やパンデミックは起こっていた。その中でも先人の弛まぬ努力によって伝統のバトンは連綿と受け継がれて来たのだ。
私の箏との出会いは通っていた宇都宮市立石井小学校に偶然こと部があり、そこで初めて箏に触れたことがきっかけだった。身近な所にその後の自分の人生を大きく変える出会いがあったのだ。私はこの「きっかけ」を出来るだけ沢山設けたいと思っている。ただこのウイルスは私達から沢山の「きっかけ」を奪っていった。だからこそより一層強く思う、受け継いできた伝統のバトンをこの時代で途絶えさせてはならないと。
そこで師匠である和久文子と尺八の福田智久山と共に始めたのが、文化庁の伝統文化親子教室事業だ。対象者は幼児から小学6年生。募集をするにあたり、和久先生の昔からの生徒で今は保育園のママ友となった方の心強い協力を賜り、年長から小学6年生まで定員一杯の総勢20名の申込みがあった。場所は日光市にある芹沼保育園のホールや時には園内にある高声寺の本堂をお借りした。実は同保育園に息子が日頃からお世話になっていて、体験教室は17時から始まるので、その間も息子を園で保育していただき、私達も安心して子供達と真摯に向き合える、本当に有難い環境を作って頂いた。
コロナ禍での実施となった為、子供達には手洗いをしてからの参加をお願いし、こちらも体験用の箏や箏爪の消毒を徹底した。また小さな子供が長時間正座をするというのは酷なことなので、二人一組で一面の箏を使用することにした。本来ならば二人が近くで教え合うなどして、楽しみながら行うことも目的としているが、今回は感染予防のため、全長約1メートル80センチある箏の端と端に座ってもらい、ソーシャルディスタンスを保つようにした。
体験は箏のみに限定し、三味線や尺八は子供達が知っている曲の鑑賞や楽器についての話をメインとした。その時にも距離を出来るだけとったり、シールドを活用し飛沫対策にも気を配った。この教室の目的は箏を上手に弾けるようになるということではなく、遊びを取り入れた体験の中で「面白い!」と興味を持ってもらうことだから。
参加してくれた子供達は「きらきら星」「かえるのうた」「さくらさくら」などを楽しく弾き、自発的に好きな曲を見つけて一人で弾けるまでに成長。「先生、この曲みつけたよ!」と嬉しそうに言ってくれた笑顔はとても印象的だった。また小さな子達を教えた経験は私にとって初めてだったが、初めて箏爪を付け、正座をして弾くことを覚えたばかりの子達が回数を重ねるごとにそれが当たり前となり、最終的には「次の絃にしっかりと止めて弾く」という箏を演奏する上での究極が出来ていることに子供達の無限の可能性を感じた。それを和久先生に伝えると「それはグループレッスンだからこその成果」と先生の経験則から教えていただいた。私が小学校の部活動で箏に出会い魅了されたように、今回の教室がまた未来への架け橋となったら嬉しい。
余談ではあるが息子を保育園へと送迎する際、「あ!おことのせんせーだ!」と同じ園に通い体験教室に参加してくれた子供たちから声をかけて貰える「きっかけ」を作れた事をとても有り難く思う。
2021/01 横尾 美恵子 YOKOO Mieko
2021年が明けました。昨年は、絶望の中から、光を見つけながら活動してきた一年でした。
まだまだ世の中は、問題山積みですが、少しずつ、前に進めていると思います。
まず、昨年、手探り状態で模索しながら、なんとか無事開催できた発表会の報告です。
春に実施するはずだった発表会、中止にしようと思いましたが、生徒さんを何とかステージに立たせたいの一心で、講師2名で相談し、開催することを決めました。
まず、子どもたちの大好きなポピュラ―アンサンブル、いつもフィナーレで盛り上がる、大合唱とボディーパーカッションは練習困難なため中止し、ピアノソロ・ピアノ連弾・歌のみにしました。
検温と手の消毒、備品、客席の消毒を徹底し、生徒1人とその家族・親戚のみ入室の、少人数入れ替え制の撮影会にしました。生徒さんは、持ち時間15分の中で、リハーサルし、本番演奏。残った時間は、コメントをスピーチしたり、好きな曲を弾いたり、花束をもらったり、家族写真をとったりと自由に使ってもらいました。
全70ステージあったので、午前10時~午後7:30まで、2日間かかりました。そして無事に終えられたのには、周りの皆さんのご協力あってこそでした。
まず、生徒さんと保護者に主旨を理解していただきました。
次に、会館のスタッフとの綿密な打ち合わせ、消毒セット一式の用意、2日間とも休憩時間は15分を二回ほどで、ステージを手伝っていただきました。
そして、コロナ禍の中にもかかわらず頑張った生徒さんの姿を形に残したい、また、お友だちの演奏が見られないのでお家で見て拍手を送れるようにしたい、とDVDの作成を考えました。お願いしたカメラマンさんは、通常本番のみの2~3時間の撮影ですが、丸々2日間、短い休憩を挟んでの撮影、その後、本番部分の編集という私たちの依頼を快諾いただきました。
ステージ上の生徒さんたちの盛装してステージに立つ姿!緊張しながらも、素晴らしい演奏でした。
本当に待たせてごめんね、今日の演奏は素晴らしいよ!と、喜びと感動でいっぱいになりました。
また、70曲以上の演奏を、客席から一人ひとり、じっくりと聴くことができたこと。普段お会いできない、ご兄弟や祖父母の皆さんにもお会いでき、多くはないですが、心からの拍手や声援をもらい、にっこりとほほ笑むアットホームな雰囲気に、みんなに愛されて育っているのね、と感動をいただきました。
コロナ禍に見えた光でした。写真もご覧ください。
もうひとつ、可愛いお話をさせてください。
カワイのピアノコンクール、歌のコンクールが、無事に開催されました。様々なコロナ対策がされ、少人数に区切り、結果は後日web発表、表彰式無しで行われました。
私の生徒さんも何人か出場させて頂きましたが、コンクールがもし開催されなかったら出会えなかったかわいいエピソードと、素晴らしい能力を、4つお話させてください。うたのコンクールに出場した年長さんたちです。
♪Sちゃんは、「山の音楽家」を歌いました。1番はリスさん、2番はことりさんを選択しました。でも、いつも2番のことりさんを忘れてしまって、歌が止まってしまいます。その時の会話です。
私「Sちゃん、2番はことりさんですよ。」
Sちゃんは頭を指さして、首をかしげながら
S 「あっ!あたまのなかにー、ことりさんー、きてませんでしたぁ~!」 (かわいい!)
次の週、
私「Sちゃん、今日は頭の中に小鳥さん来てますか?」
S「はーい、きてますぅ~!」目をくるくるさせて答えました。
コンクール本番の日
私「Sちゃん、今日は頭の中に、誰を連れてきましたか?」
S 「リスさんと~、ことりさん~、つれてきましたぁ~!」頭の中を想像しているまなざし。
子どもの頭の中は、なんと広いのでしょう!そしてちゃんとイメージして歌っているのですね。
♪次は、本番1週間前、「アイスクリームのうた」の音程がだいぶ外れていたCちゃん。
外れているのも可愛いかな、と思ったのですが、お母様と話し合って練習方法を考えた結果、
コンクール当日、完璧に音程が取れました!子どもの伸びしろは計り知れません。
♪次は、にっこり笑って、お口を開けてね、と言っても、今一つの反応のKちゃん。
「おかおは、ねこちゃん。お口はかばさんよ。」と言うと満面の笑み、大きなお口!
子どもはイメージ豊か。コンクールの終わった次のレッスンで、
「Kね、つぎのコンクールはね、ひよこうたうってきめたの(かわいいかくれんぼ、のこと)!」
もう、次の曲が決めてありました。Kちゃんは、教室に来ると、まず好きな曲を弾き始めます。
私、こんなに音楽楽しんでるかしら?Kちゃんにとって、音楽=楽しいこと。尊敬してしまいます。
♪最後は、Rちゃん。高くて歌えないところを苦しそうに歌い、音程が届きません。まだ、地声と裏声とコントロールはできません。ところがある日、高くて歌いずらいフレーズだけ、裏声に変え、その次のフレーズから地声に戻す。という技を、自分で生み出しました。年長さんでそんな器用なことができるとは!そのフレーズだけ、裏声に変えてもおかしくない内容なんです!これには驚きました。
コンクールがあったからこそ出会えた、子どもたちのかわいい姿でした。
コロナ禍の中、表現活動が制限されてしまっていますが、1つでも多く、自分を表現する体験を大切にしようと思います。特に幼児は表現しながら学んでいくことがいかに重要か、あらためて感じました。
主に子どもの音楽教育にたずさわっている私にとって、もう一度音楽教育を見つめ直すのが、今年の課題になりました。
2021/01 斎藤 尚子 SAITOH Naoko
2020年―
十数年続いている高齢者ふれあい教室、本年度は教室自体が休止になり、9月より再開され、12月18日音楽の日の担当となりました。実施が心配されていましたが、何とか一緒に楽しめる時間を作るようベルコンサートの準備を重ねてきました。
今回はベルの体験演奏のため、手袋(掌にゴムの付いた軍手)を用意していただき、プログラムの中、一人一つずつ、消毒済のベルをかごからとっていただき、例年での個別楽譜指導ではなく、MCの掛け声とともにベルを奏で、その後メンバーのベル演奏と合奏できました。
1時間のプログラムの中に“換気”を組み入れ、その間、新鮮な空気とともに、<Go To行ってみたい関東温泉ランキングクイズ>(正解はベルの音色で、ピンポンです。)を楽しみました。後半はクリスマスソングを聴いていただき、より多くの喜びを感じていただけるよう願いを込めて、生誕250周年のベートーベン作曲、「歓喜の歌」で終わりました。全員マスク着用の中、言葉少なめで、声が聞き取りにくい面もあったと思いますが、久々の楽しい時間、交流となったと思います。免疫力アップを期待したいと思います。
音楽は人と人を結び付け、より多くの人と楽しみを共有できるものですが、昨年初め、突如、自粛、交流をストップされ、不安の中に閉じ込められました。音楽って?生きていくのに必要なもの?音楽で何ができるか?考えることも後回しされてしまいました。
夏の終わりに中学校の吹奏楽部の演奏会がありました。学校も休みになり、部活もできず、コンクールもなくなってしまった。今年こそはーそんな3年生の思いも打ちくだかれたのですが、練習時間も少ない中、新しい形として、趣向を凝らして開催され,一生懸命演奏する姿、音色、雰囲気にとても感動しました。
この日がきっかけとなり、さらに何かできることがあるはず、祈っているだけでなく、どんな小さいことでも考え試みてみよう!と思いました。
教室では、一人ずつ、消毒、換気、マスク、ソーシャルディスタンスを保ったレッスンに楽しく向き合うこと、内容もより集中できるものに取り組むよう導く等、日々考え続けました。Zoomによるオンラインレッスンも取り入れてみました。「竈門炭治郎のうた」(親子でレッスンしている人用など)、「炎」のピアノとエレクトーンのアンサンブル曲、連弾曲のアレンジ譜作成等、この時期だからこそ楽しめることを考えるよう努めました。
うれしい声をきくことができました。
60,70代の生徒さんからは、「期限のない不安な日々の中、その間だけでも集中できる曲、音楽があることに、本当に音楽をやっていてよかった」と。家の中で演奏し、家族に聴いてもらう、なかなか会えない家族には動画を送り、子供さん家族が感動してくれたそうです。
7,8年通う小中学生の兄妹の保護者からは、「毎回、それぞれに楽しかった!と帰宅します。音楽の楽しみを教えていただきありがとうございました。」
もちろん10か月過ぎた今でも、再開のめどが立たず、また同じようにできるか全然先がみえないところもあります。マスクをつけるということが無理な人達、しばらくベルを触っていないので、手首がかたまってしまっているだろうか?うまく持てるだろうか?との心配があります。指や手首を鍛えるものを考える、より演奏しやすく楽しい曲の楽譜を作成する、人数分の手袋を用意など、皆が笑顔になるものを探して取りかかっています。
また、ネットの講座を受講しています。障害を持つ子供と親、当事者に直接お話を聞き、どのように付き合い指導したらよいかヒントをいただくことができる時間はとても勉強になります。
この後に、二か所での20周年の節目のイベントもどういったものになるのかー
収束することを祈るとともに、今の私にできることを求めていきたいと思っています。
もう新しい世界に入ったのでしょう。
2020/12 落合 美子 OCHIAI Yoshiko
私と音楽療法
私はダウン症児とのご縁で音楽療法を学びました。
音楽療法の定義の中に「音楽」を意図的・計画的に使用することが記されています。
そして音楽は障がいの有無に関係なく愛でることができます。
ですから私は健常者だけではなく知的身体的障がい児者たちと、音楽を共に楽しむ時間を持つことを仕事としています。
言葉は「共通」しなくても音楽は全世界に「共通」する素敵な「魔法」だと思います。
共有する時を音楽という「魔法」でつながり、優劣を競わず仲間と対等に過ごすことができます。
誰でも、嬉しいとき悲しいとき寂しいときなど「音楽」がそばにあれば、心身ともに癒され、自分自身で「歌う」「楽器を演奏する」「演奏を聞く」などの活動が可能です。
障がい者も同様で「音・音楽」を「楽しみたい」「楽しもう」と意欲的であり、楽しみたい音楽などのリクエストをして積極的です。「やれば出来る」「頑張れば出来る」と自分自身を信じる力が備わっていると思います。
それらが職場や家庭生活でも発揮されるよう願っています。
そして言葉や行動で訴える力があまり持てない彼らへの音楽の学習提供は、私の使命だと思っています。
彼らは生涯、障がいと付き合うのですが、日常生活の中でも「音・音楽」を理解する楽しみの時間が持て創意工夫できるよう、人生が豊かに過ごせるよう支援し続けたいと思います。
2020/12 高橋 美智 TAKAHASHI Misato
『文化芸術家派遣事業』
2020年11月2日(月)
高根沢町立中央小学校にパーカッションアンサンブルパフェで演奏に行ってきました。
コロナ渦で実施されるか不安もありましたが、MCはマスク着用、先生方の温かいご協力の下、無事に演奏を終える事ができました。
全校生徒数約200人、舞台上での演奏予定でしたが、どうしても隔たりが出来てしまう為、わがままを言いフラットな状態で、ソーシャルディスタンスをとりつつ、体育館の一番後ろまでを使っての鑑賞会となりました。
音楽クイズ、体験コーナー、演奏中のコール&レスポンスにも応えていただき、久しぶりの生演奏でしたが、改めて演奏させていただけることに心が躍動し、皆様の反応に胸が熱くなりました。
2020/11 藤平 昌寿 FUJIHIRA Masatoshi
はじめまして!
栃木県宇都宮市を中心に活動をしております、藤平と申します。
初回のコラムですので、簡単に自己紹介などを。
幼少期から学生時代にかけて、エレクトーン・金管バンド(ブリティッシュブラス)・マーチングバンド・オーケストラなど、多様な音楽を体験してきたことを基に、現在では主に、マーチングバンド・吹奏楽・金管バンドなどの指導をしたり、マーチングやアンサンブルの楽譜出版なども行っています。
また、文化庁「文化芸術による子供総合育成事業」による学校派遣授業にも、年間で数十日派遣されており、小中高生を対象に、普段あまり身近に体験することの少ない音楽分野や楽器の紹介・体験などを行っています。
その他に、研究・教育・実践活動なども行っており、「コミュニケーションと音楽」「まちづくりと音楽」なども対象なので、指導員の資格も活用しながら、実践にも取り組んでいきたいと思います。
本協議会での一番の想い出は、やはり2015年に開催された「FORUM in 国際音楽の日 宇都宮2015」でしょうか。指導員の全国大会とも言える本大会を、地元・宇都宮で開催すべく、約1年前から準備を進め、無事に開催できたことは、今でも良い想い出です。
私の活動につきましては、公式サイト「ふじぽん総研」にて紹介しておりますので、ぜひご覧いただければと思います。また、Twitter・Facebook・Instagram・YouTubeなどのSNSでも発信をしておりますので、ぜひフォローしていただければと思います。
2020/11 増山 玲子 MASHIYAMA Reiko
栃木県小山市主催市民イベント、また地域活性のための自治会単位で行うイベントに演奏での参加をしました。演奏活動は、自治会結成音楽愛好会、バンド名「NTB48」として、また自身のヴィオリラ演奏仲間とのイベント参加です。
3月 高齢者向け地域イベント「いこい」(高齢者の方達と歌い音楽を楽しむ)
4月 自治会桜まつり(各種自治会イベント情報は小山市広報誌に載せる為、かなりの人数が集まります)
7月 茨城県常総市あすなろの里、「ほたるの誘い」(毎年恒例、ほたるを見る夏祭り)
8月 自治会館祭り、小学校夕涼み夏祭り(子供達のコーラスとのコラボレーション)
9月 地区敬老会(敬老のお祝いの余興として、4地区各々)
11月 小山市主催農業祭(小山市の特産物の恒例イベント)
12月 茨城県古河市とねみどり館、障害者施設「パステル」親子クリスマス音楽祭
昨年まで、一年を通しての音楽活動は、この流れで行っていましたが、今年は、新型コロナ感染の影響で、すべてのイベントが中止となり活動はできませんでした。
来年は、コロナ感染が終息し、徐々に音楽活動が再開できること、切に望みます。
思川道の駅評定館にて ヴィオリラコンサート
敬老会でのNTB48バンド演奏
バンド練習
(フォークギター、エレキギター、ベース、ドラム、タンバリン、ハーモニカ、キーボード、ヴィオリラ2台)
自治会館祭り
小学校親子夏祭り、子供達のコーラスとのコラボレーション
2020/10 田村 和久 TAMURA Kazuhisa
もう嫌というほど直面した中止や延期。
そう、今年度はコロナ禍で予定していたコンサートやイベントは軒並み中止や延期になったばかりでなく、練習や指導の現場まで休止を余儀なくされた。
しかしながら、少しばかり落ち着きを取り戻しつつあった9月からは”With コロナ”と称して、警戒しながらも少しずつ活動を再開。
私が指導している吹奏楽団でも練習場の消毒、こまめな換気、準備・片付け時のマスク着用などしながら練習を再開。目標がないと練習も進まないということで、9月27日㈰に”合奏大会”を実施。これは楽団員と一緒に合奏を楽しもうという企画で、個人でも他団体のメンバーでも参加可能となっており、今回で4回目になる。過去3回に比べると様々な制限を設けたものの、予定した定員いっぱいとなり集まったメンバーと改めて合奏の幸せを味わった。次回は11月29日(日) 宇都宮市のオリオン通り イベント広場での開催を予定している。
実施日 2020年(令和2年)9月27日㈰ 14時30分~
場所 宇都宮市河内地区市民センター ホール
演奏曲 塔の上のラプンツェルメドレー・宝島・マーチ スカイブルー・ドリーム他
対象団体 宇都宮ウインドクルー
指導者 田村 和久(生涯学習音楽指導員協議会 全国理事および栃木・群馬支部 代表)